©︎2008 Studio Ghibli・NDHDMT

可愛らしいイメージのスタジオジブリ作品「崖の上のポニョ」。

その中で、とても印象的なシーンがあります。

それはポニョが津波に乗って人間の世界にやってくるシーン。

波の勢いが凄まじく、劇場で観ると本当に圧巻でした。

映画が公開されたのは2008年。

実は、この映画が「2011年の東日本大震災の津波を予言していたのでは」という噂があるのです。

果たしてポニョは本当に津波を予言していたのでしょうか?

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「崖の上のポニョ」の津波のシーンとは?

©︎2008 Studio Ghibli。NDHDMT

魚だったポニョは岩場に打ち上げられてしまったところを宗介に助けられました。

ガラスで指を切った宗介の血を舐めたポニョ。

それをきっかけに彼女は半魚人となって、人間界へ強い憧れを抱き始めたのです。

しかし、父親のフジモトによって海底に連れ帰されてしまいます。

その時ポニョは、フジモトが魔法で作った「生命の水」をたっぷり浴びて人間の女の子の姿に…

さらに生命の水が海中にばら撒かれたことで生態系にも異変が起きてしまいます。

人間になったと同時にポニョの魔法の力も強まり、とんでもない嵐が巻き起こったのです。

実はこの嵐、ポニョの気分によって強弱が左右されてしまう厄介なもの。

宗介に会いに行ける」という最高潮の気分から、ポニョは激しい嵐を引き起こします。

ものすごい雨で海水は急上昇、それは街をまるっと飲み込んでしまうほど。

風も吹き荒れて巨大な津波が発生していました。

その波に乗って、いや波の上を走って、ポニョは宗介の元へ戻って来たのです。

「崖の上のポニョ」は波の表現にとてつもないこだわりを込めた作品。

分厚いボリューム感とともに、波がまるで生きているかのような躍動感が込められています。

現に津波が起こった時にも、波の一筋一筋が魚のようになっていました。

ただし波が魚に見えているのは子供の宗介だけ。

宗介の母親であるリサをはじめ、周りの大人たちにはただの津波にしか見えていませんでした。

これは子供の無垢な心・眼だからそう感じられるという純粋さを表現したものだと言われています。

ポニョが津波を予言していた!?

出典:https://internetviking.at.webry.info/201108/article_2.html

津波をよりリアルに、激しく描くというこだわりによって大迫力のシーンが誕生しました。

ところが。2011年3月11日…あの忘れもしない東日本大震災に遭遇。

激しい地震によって今まで経験したことのない巨大な津波が各地域を襲ったのです。

津波は何もかもを流してしまい甚大な被害に発展。

もちろん人命も失われ、未だ行方不明の方もいらっしゃいます。

この未曾有の大惨事によって「崖の上のポニョ」はテレビでの放送もしばらく禁止されてしまったのです。

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その理由は…ポニョで描かれた激しい津波のシーンが震災を思い出させてしまうから。

確かに東日本大震災の津波の映像を見ると、ポニョの津波シーンで「本当に予言していたのでは?」と思えるほど。

その後テレビで放送されたのは、実に震災から約1年半が経った2012年8月24日のことでした。

さらに、ポニョが震災を予言していたとされる出来事がもう1つあります…

それは2008年7月19日、映画公開初日の舞台挨拶の日でした。

なんと上映中に東北で地震が発生し、津波警報も出されたのです。

ポニョが来たのかな?

これに対して宮崎監督が上記のコメントを出したことから、ポニョが震災を予言していたという説が生まれました。

他にも予言と思われるジブリ作品が…

©︎2013 Studio Ghibli・NDHDMTK

崖の上のポニョ=津波の予言だった」と巷で囁かれていますが…

実はもう1つ、スタジオジブリ作品で天災を予言していたとされる作品が。

それは「風立ちぬ」です。

「風立ちぬ」はポニョのようなファンタジーの世界ではなく実在の人物をモデルにした映画。

そのため、作中に描かれた関東大震災の様子はとてもリアルで息を飲む映像になっていました。

予言とされているのは、その関東大震災のシーン。

大変信じがたい話しですが、宮崎監督がこのシーンの絵コンテを描き終えた次の日に東日本大震災が起こったのです。

時系列で見ると、以下の流れになりますね。

2008年 7月19日「崖の上のポニョ」公開(当日にも津波警報発生)

2011年 3月10日「風立ちぬ」関東大震災シーンの絵コンテ完成

2011年 3月11日 東日本大震災

…本当に予言していたか定かではないものの、さらにこんな考察もあります。

崖の上のポニョで今後の未来に起こり得ることを描くことで、社会に警鐘を鳴らす意図があった

それに加えて、宮崎監督自身も予言を思わせるようなインタビューをしていたのです。

(前作の)『崖の上のポニョ』をやっている時には僕の方が先に行っているつもりだったのに、時代の方が追いついてきた。

(今回の映画で描いた)関東大震災のシーンの絵コンテを書き上げた翌日に震災(東日本大震災)が起き、追いつかれたと実感した

彼はこのように言っていましたが…

時代に追いつかれた、という表現はまさに予言を感じさせないでしょうか?

まとめ

出典:https://bibi-star.jp/posts/3048

「崖の上のポニョ」が津波の予言をしていた、そんな考察について今回は見てきました。

ポニョだけに限らず、常に未来に何が起こるのかを想像しながら作品を作る宮崎監督。

従来の作品を見ても「風の谷のナウシカ」や「もののけ姫」では環境破壊を考えさせられるシーンがあったりしますよね。

崖の上のポニョ=宮崎監督からの予言

そう噛み締めながら本作品を見ると、今後の生活や生き方を見直すきっかけになるかもしれません。

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